【ドラクエ10SS】クリスマスのブーメラン使いたち
道具「ひっさつ行きます!」
道具使いが『デュアルブレイカー』で状態異常を入りやすくして
続けて『レボルスライサー』を放つ!
道具「クリスマスにオンゲ奴wwww!」とメギ1の花壇の中心で哀を叫ぶ!
ブーメラン乙ww!!
→ 状態異常【鬱】が発動!(自分に)
→ ダメージ大効果発動!(自分に)
→ リア充に怒り!
遊び「ってかんじで『自分にひっさつー』ww やってこいよ? 道具使いww」
道具「ほほう、お前がブラッディークリスマスになりたいってことだけは分かった」
賢者「何バカなことやってるんですか? 道具さんもバカの相手をしてないで手を動かしてください」
遊び「俺は右手が忙しい、さらばだ」
道具「待てコラ!」
言うだけいって逃げて行った遊び人は、遠くのほうで「俺の短剣をみてくれ!こいつをどう思う?」ナンパを始めていた。
賢者「バカは放って続けましょう。今日中にツリーを作るクエストですよ」
道具「だな……。ところで、レンから連絡はきたのか」
賢者「それなんですが、さっきフレチャがきまして……。手ごろな「モミの木」を頂けるかわりに、暖炉用の薪(まき)を集める手伝いをすることになったらしく」
道具「じゃあ、合流してうちらも手伝うか」
賢者「はい、来てほしいとのことです」
レン「おう! 遅かったじゃねーか! ガッハッハ! もう集め終ったぞ!」
道具「ハァハァ……。いや、山奥すぎでしょ……」
賢者「そうですよぉ~。私は、頭脳労働専門、なん、で、すからー」
レン「ったく、なさけねーなぁ。で? 遊び人はどうした?」
賢者「バカなら、バカなこと言いながら逃げました」
レン「そっか、悪いな。アイツを誘ったの俺だから、まぁ、その分働くから許してくれ。あいつも悪い奴じゃないんだ」
道具「どーだか……、悪いけど僕は好きになれそうもないな」
賢者「それで、木はどこなんですか?」
レン「ああ、それは……」
言いかけて、魔物の気配を察知したレンの顔つきが、プロのそれに変わっていく。
レン「魔物! 『じんめんじゅ』じゃないな、なんだコイツ見たこともないぞ。みんな! 気を抜くな」
魔物「オマエタチ、コノモリニ、ナンノヨウダ?」
道具「クリスマスツリーを作るクエストでね。悪いがどいてもらうよ」
魔物「……」
賢者「……待って、様子がおかしい。何か、伝えたいことがあるみたい」
魔物「タスカル。ソノ……ツリーは……ワタシデハ、ダメダロウカ?」
魔物は『ちょうろうじゅ』となのった。
大きくなりたかったのだという。
小さいころ『スライムナイト』にぴょんと自分の上を飛び越えられたときに悲しくなった。
赤ちゃんの木と言われ、大きくなることを夢見た。
枝にとまった『キメラ』に、船を作るために切り倒された大樹の話を聞いて、うらやましくなった。
千年を生きた妖樹になった時、ともに過ごした仲間はいなかった。
『オーク』も『グレムリン』も、『ちょうろうじゅ』の長い旅につきあうには、命の灯はあまりにも短くて。
そんな名もなき彷徨樹(ほうこうじゅ)の願い。
大きい自分を、沢山の人にみてもらいたい。
賢者「そう、でも…… その場合、あなたは……」
魔物「……ワカッテイルヨ」
果たして、その年。グレン駅前のクリスマスツリーは、皆の度肝を抜いた。
バグド王「なんと見事な大樹、見上げるだけで首が痛くなるぞ」
冒険者「超試練@3 ツリー」
冒険者「トゥーンM 350万 ツリー」
道具「完全にシンボルになったなww」
レン「当然だがなww」
賢者「でも、もうヘトヘト……。でかすぎて、飾りつけっていうレベルじゃないわよー」
パァン!! 突然、背後でお祝いクラッカーが鳴る。
賢者「んぎゃああ、って、何? 遊び人じゃない!」
遊び「へへーん、おつかれちゃん! いやー、すごいね。すごく大きいです♂ 歪みないねー」
道具「今更きて、なにが『おつかれちゃん!』だ!」
遊び「まあ、そういうなって。ほら、みんなの分のケーキだよーん」
賢者「それは…、まぁ、ありがと(わーい、甘いものおいしそう)。でも、さぼってたんだからそれくらい当たり前でしょ!」
レン「あー……。いや……。そういえば、遊び人は調理職人じゃなかったか?」
遊び「そそ。この会場のケーキぜーんぶ、俺の自作よん!」
道具「全部って、おまっ! 何百って単位じゃねーか!」
遊び「しかも、スタースイーツでデコったから。いやー、全財産とんだわー」
賢者「やっぱ、あんたバカだわ(でもおいしいです)」
遊び「ミニスカサンタのおねーさんたちを、よりおしゃれにしたかった。後悔はしていない」
聖夜は、街を賑やかせた。
誰もがツリーを見上げ、
天を仰いだ。
雪が降る。
これは千年妖樹の友からの贈り物
どうしても、彼の一世一代の大舞台にと、こっそりついてきた『ユキフル』が一匹。
人々の幸を彩る。
そう、一世一代である。
ツリーの運命。
翌朝には、バグド王のオノがこの天をつらぬく巨大樹を穿つことになっている。
薪となり、各家庭に配られることになっている。
数日後、
煙が天に立ち上る。
生命の炎は、家々の暖となり
森羅万象
命はめぐる。
あとがき
30分くらいで、さらさらーと書こうと思ったら筆がのってしまって広場だと文字数が! になってしまいましたww
クイズ:『ちょうろうじゅ』の出身地わかるかな?